キャットフードには、ナチュラルフードと呼ばれるものがあります。
原材料を自然豊かな大地で育てた肉や魚や野菜やフルーツのみに絞って、一切の人工的な添加物を使わずに生産されたキャットフードです。
「やっぱりうちの猫ちゃんも健康に長生きに育って欲しいから、天然のキャットフードを与えてみたい!」
そう思う飼い主さんも多いと思いますが、天然素材のキャットフードって、愛猫が食べてくれないケースが多いんです。
どうしてなんでしょう?
原因と解決法も解説します。
さらにおすすめの天然素材キャットフードの3つをご紹介します。
もくじ
天然素材って?
天然素材のキャットフードとは、どのようなものであり、どのような原材料で作られているのでしょうか?
新鮮鶏肉、新鮮七面鳥肉、新鮮イエローテイルカレイ、新鮮全卵、新鮮丸ごと大西洋サバ、新鮮鶏レバー、新鮮七面鳥レバー、新鮮丸ごと大西洋ニシン、新鮮鶏心臓、新鮮七面鳥心臓、ディハイドレート鶏肉、ディハイドレート七面鳥肉、ディハイドレート丸ごとサバ、ディハイドレート鶏レバー、ディハイドレート七面鳥レバー, 丸ごとグリーンピース, 丸ごとシロインゲン豆, 赤レンズ豆, 新鮮チキンネック、新鮮鶏腎臓、鶏肉脂肪、ピント豆、ヒヨコ豆、グリーンレンズ豆、天然鶏肉風味、レンズ豆繊維、ニシン油、粉砕鶏骨、鶏軟骨、七面鳥軟骨、ドライケルプ、フリーズドライ 鶏レバー、フリーズドライ七面鳥レバー、新鮮丸ごとカボチャ、新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ、新鮮ケール、新鮮ホウレン草、新鮮カラシ菜、新鮮コラードグリーン、新鮮カブラ菜、新鮮丸ごとニンジン、新鮮丸ごとリンゴ、新鮮丸ごと梨、カボチャの種、ヒマワリの種
これは、カナダのチャンピオンペットフーズ社の代表的キャットフードであるオリジンの「キャット&キトゥン」の原材料名です。(2017年をもって、オリジンの工場はケンタッキー州に移転し、アメリカ産となりました。)
とにかく鶏肉の素材の豊富さに圧倒されます。
レバーを大量にとると、体に逆効果なんですが、成分バランスがみごとなんです。
なにしろ、地元産の鶏肉、七面鳥、巣に産み落とされる全卵、天然魚で、フードの90%を占めています。どれも人間用食材の原材料です。
豆類、野菜、フルーツの豊富さにも目を引きます。
天然素材のキャットフードとは、このように地元産の広大な自然の中で育まれた肉、魚、野菜、フルーツを原材料を豊富に、同時にバランスよく配合して作られたものです。
ヒューマングレード・キャットフードと似てるけど?
確かに、似てます笑
当サイトではヒューマングレードタイプのキャットフードについて、以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
天然素材であり、ヒューマングレードのキャットフードである、という商品も多いです。
ざっくりいえば、このような違いです。
- ヒューマングレード・キャットフード 人も食べられるキャットフード
- ナチュラル・キャットフード 天然の原材料で作られたキャットフード
さまざまな天然素材のキャットフードがある
一口に天然素材のキャットフードといっても、様々なものがあります。
- 肉を主な原材料としたもの
- 魚を主な原材料としたもの
- 肉、魚、野菜、フルーツをバランスよく配合したもの
- 果物を多く摂りいれたスーパーフードを配合したもの
- 高いたんぱく質でありながら、低カロリーを追求したもの
地方原材料とした国産ナチュラルキャットフードは優秀!
意外と、国産には天然素材のキャットフードで良質なものが多いんです。
当サイトでは、ペットハグという企業が生産している「ねこはぐ」というキャットフードを紹介しています。九州地方の鶏肉と鰹節を原材料とした天然素材のキャットフードで、とても優れたフードです。
多くの飼主の方は、ネットショップや量販店で売られている大量販売されている国産の有名メーカーのキャットフードを与えられているかもしれませんが、それらのものは「肉ミール」や「魚ミール」が使われていて、健康を害する原材料で生産されています。
天然素材で作られたキャットフードは限定生産で、価格もそれなりになります。ねこはぐのような商品も、よく売れていますが、マイナー商品になるのが特徴です。
国産にこだわられる方は、市販のフードよりも、そのようなローカルな地方の天然素材で作られたキャットフードを、猫に与えることをおすすめします。
天然素材キャットフードを愛猫に与える際の注意点
健康によい、と評判なので、天然素材のキャットフードを買ってはみたものの…愛猫に与えてみたところ食べてくれない、というケースが多いです。
天然素材のフードは、無添加です。原材料の旨味をひきたてているため、よけいな人工着色もありませんから、匂いが強くないです。いわゆる風味はあるのですが。
猫は「嗅覚」で、食べるか食べないか、を判断します。ポイントは、猫は危険でないと思ったものなら食べる、ということです。
強い風味のものや、人工の添加物が入っていたようなフードを与えていた猫は、天然素材のキャットフードを与えてもあまり食べてくれません。美味しくないからじゃないんです。猫に「味覚」はありません。
慣れさせるまでは時間が必要です。
ぼくの愛猫もそうでした。混ぜても、そのフードだけは食べ残すんです笑
個人的なおすすめ方法は、以下の5つです。
- 以前のフードから新しいフードへは、7-10日を目安に少量ずつ増やしていく。
- 手のひらに乗せてあたえる。
- 大きな粒の場合は、小さくしてあげる。
- 電子レンジで柔らかくする。
- 好きなもの、たとえば鶏肉や鰹節をふりかけるなどをしてあたえる。
せっかく購入したものなら、もったいないので、食べてもらうように工夫してみましょう。自分が食べている姿を見せてから、与えるという方法もいいですよ。
おすすめする天然素材のキャットフード
個人的に、これはよかった、という天然素材のキャットフードを3つご紹介します。
オリジン キャット&キトゥン
1袋 340g 1,458円
1.8kg 6,804円
5.45kg 16,200円
(全て税込価格) アメリカ産
代表的な天然素材のキャットフードといえば、チャンピオンペットフーズ社のオリジンをおいてほかはないです。穀物類、植物性たんぱく質、動物副産物、合成保存料を用いておらず、遺伝子組み換えを行っていない、最高級キャットフードです。
2017年にカナダから、生産工場をアメリカに移しました。その際に、「キャット&キトゥン」「6フィッシュ・キャット」の2種類に、「レジオナルレッド・キャット」「フィット&トリム・キャット」「ツンドラ・キャット」の新たな3種類の商品が加わりました。
オリジンの改良版が、アカナ・キャットフードで、実はぼくは愛猫にアカナのほうを与えています。こちらも天然素材のキャットフードで、おすすめです。
このふたつは、以下の記事で詳細にレビューしています。参考にしてみてください。
購入される際には注意点があります。オリジンとアカナはどちらもお値段はそれなりにします。中途半端な天然素材のキャットフードを買ってしまって、「よくない」と思われてしまうのは非常に残念なので、もし購入される場合は、ここで紹介させていただいているような、それなり「価格」のものを購入してほしいです。
さらに、公式サイト以外での転売業者からの購入も控えたほうが賢明です。天然素材のキャットフードは原材料が命です。輸入コストを抑えた品質管理の悪いところから買うくらいならば、まだ買わないほうがいいと思います。
オリジン・キャットフードの特徴
低GI・低GLのキャットフード。穀物不使用のグレインフリー。猫の血糖値を上昇させる高GIの原材料を含まず、GL(血糖値負担)を考えた原材料と成分の配合がされています。
アカナキャットフード原材料名:ダック生肉、乾燥チキン、エンドウタンパク、鶏脂*、乾燥ポテト、ポテトスターチ、エンドウマメ、乾燥ダック、アルファルファミール、ビートパルプ、ポテトタンパク、タンパク加水分解物、大豆油*、ユッカ抽出物、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)、緑茶抽出物、スペアミント抽出物 |
ニュートロ・ナチュラルチョイス アダルト・ダック
1袋 500g 1,075円 / 2kg 2,254円 (すべて税込価格) アメリカ産
「ミート・ファースト」「フィッシュ・ファースト」を追求した(乾燥肉や魚ではなく、生の最高級のお肉やお魚を使用しているということ)、これも人気のキャットフードです。ニュートロは米国のカリフォルニアで生まれました。創業から100年近くの歴史を持っており、「ナチュラル・オーソリティー」をキャッチフレーズにしています。天然素材キャットフードの代表例といっていいでしょう。
ここで紹介しているニュートロ・ナチュラルチョイスは、グレインフリー(穀物不使用)タイプです。ニュートロはとりわけ健康維持を考えられる飼い主の方におすすめのキャットフードです。ほかにも、「避妊・去勢猫用」「毛玉トータルケア用」「減量用」など、様々な種類の猫に対応したフードがあります。
価格がオリジンやアカナほど高くはないので、安価で良質である天然キャットフードを買ってみたい、という方におすすめです。
ニュートロ・ナチュラルチョイス・キャットフードの特徴
消化吸収の良さ、食物アレルギー予防、毛ヅヤを考えたリノール酸や亜鉛などの配合、ニュートロ独自の抗酸化成分の配合、ユッカ抽出物配合による便通改善。猫の健康管理を徹底した考えられたキャットフードです。
ニュートロナチュラルチョイス原材料名:鶏肉、玄米、かつお粉、大麦、きなこ、菜種油、煮干し、わかめ、昆布、大根葉、ごぼう、にんじん、ハト麦、あわ、キャベツ、きび、玄ソバ、大豆、とうもろこし、白菜、高菜、パセリ、青じそ、ビール酵母、発酵調味液、ミネラル類(カルシウム、鉄、銅、亜鉛)、ビタミン類(A、E、B2) |
犬猫自然食本舗 ねこまちチョイス 成猫用
1袋 500g 1728円 / 25g 100円 (すべて税込み価格) 国産
国産の天然素材のキャットフードを1つご紹介します。金沢に店舗がある犬猫自然食本舗のキャットフードです。種類が少ないのですが、個人的にはこの「ねこまちちょいす」がおすすめです。国産で天然の素材を原材料としたキャットフードを生産した会社としては、草分け的な存在だといってよいです。知名度はあまりないかもしれませんが、根強いファンがいます。やはり地方の豊かな原材料を用いた優れたキャットフードを作っています。
犬猫自然食本舗について考えるで犬猫自然食本舗については、当サイトでは記事を書いています。気になる方がいらっしゃいましたら、参考にしてください。店主が穀物不使用に異論を唱えているんです。その持論が痛快です。公式サイトをぜひご覧になってほしいと思います。
「ねこまちちょいす」は天然素材のお肉とお魚がバランスよく配合されています。成猫用のほかに、シニア猫用もあります。25gサイズもありますので、お試しされたいかたにおすすめです。
犬猫自然食本舗・キャットフードの特徴
栄養バランスが考えられた、「総合栄養食」が犬猫自然食本舗キャットフードの特徴です。無添加ですが、穀物は使用されています。犬猫はグレインフリー(穀物不使用)フードでないほうがよい、といっています。
犬猫自然食本舗ねこまちちょいすの原材料名:鶏肉、玄米、かつお粉、大麦、きなこ、菜種油、煮干し、わかめ、昆布、大根葉、ごぼう、にんじん、ハト麦、あわ、キャベツ、きび、玄ソバ、大豆、とうもろこし、白菜、高菜、パセリ、青じそ、ビール酵母、発酵調味液、ミネラル類(カルシウム、鉄、銅、亜鉛)、ビタミン類(A、E、B2) |
まとめ
3つの天然素材のキャットフードをご紹介しました。
ほかにも、国外でも、国内でも、天然素材のキャットフードはたくさんあります。価格や、猫の相性などを考えられて、猫の健康を気にされる方は、ぜひ愛猫に試されてみてはいかがでしょうか?
ぼくは25年数種類の猫を飼ってきて、たくさんのキャットフードを愛猫に与えてきましたが、はっきりいって、キャットフードは「安かろう、悪かろう」です。価格がそれなりにするキャットフードは、やはり良質なものが多いのが、事実です。
とにかく猫は消化器系、代謝機能が悪いので、いろんな病気になりますし、あっというまに死んでしまいます。猫に与えるキャットフード、とりわけ日頃から日常食となるドライフードに関しては出来る限り、体によいものを与えて欲しいと思います。
天然素材のキャットフードは、風味が違います。食いつきも違います。猫の健康にとてもよいフードです。